まったく新しい環境で、全然知らない人とやり取りするのは、すべて挨拶か
ら始まる。「いい天気ですね」という決まり文句で、会話は自然に沸いてくる。
しかし自分の母国で挨拶することは、このように深く考えなくても出てくる
のに、外国に行くと突然にその仕方が異なってくる。
例えば、フィンランドでは買物に行くと、店に入るときちょっと挨拶するの
が礼儀正しい。ということで、私は日本に来てからもコンビニ・ストアに入って
、「こんにちわ」と大きな声で挨拶しました。お客は挨拶しなくてもいいと知ら
なかったから、恥ずかしいことをしてしまった。おじぎも大げさで、最初は頭を
90度まで下げたが、次第にお礼するのにも慣れてきた。
同じように、日本人も西洋の握手に慣れていないようだ。正しく握手すると
き、相手の手をしっかり握って、笑顔で目を見て、「お会いできて嬉しい」とか
挨拶の言葉を交わす。相手を見ないで、ぐにゃぐにゃする手で挨拶するのは、何
かを企んでいるような悪い印象を与える。もちろん、いきなり握手を求めるのも
失礼だ。驚くかもしれないが、握手は名前を紹介してからの挨拶だ。なにも隠し
ていない親近感の印だ。
挨拶の仕方が国によって異なるが、失敗することを恐れる必要はない。挨拶
がなければ、会話も交流も友情も始まらないからだ。
ペトリさんは千葉大学で学ぶフィンランド人です。
この文は本人が日本語で書き「朝日中学生ウィークリー」に掲載されたものです。
「ペトリのひとりごと」バックナンバー: vol.1
「四季か、六季か」